遺骨ダイヤモンド07 反対する理由は作り方だった

遺骨ダイヤモンド07 遺骨ダイヤモンド
遺骨ダイヤモンド07
はじめに(遺骨ダイヤモンド)

ハートインダイヤモンドでスタッフをしていたことがあります。その時の経験をもとに、わかりやすく物語にしてみました。

登場人物紹介

ミクの夫です。遺骨ダイヤモンドって、うさんくさいので苦手です。

ミクです。お母さんの遺骨をブルーダイヤモンドにしたことがあります。

妻は、最近ちょっと困っていた。
理由はただひとつ。
夫が「メモリアルダイヤモンド」に反対していること。

妻は、SNSで見たプロポーズ動画に心を奪われていた。
観覧車の中でジュエリーボックスをぱかっと開けると、
中にはキラキラのダイヤモンド。
そして彼が言う。
Will you marry me?

「これ、もし、メモリアルダイヤモンドだったら素敵じゃない?」
妻は夢見心地で言った。

しかし、夫は、
「いや、なんか怖いんよ」
と、渋い顔。

妻は思った。
反対してる理由、もしかして作り方に納得してないだけじゃない?

そこで、夫婦の小さなダイヤモンド会議が始まった。

夫の誤解①「遺骨使うんじゃろ?怖いじゃん」

妻は笑った。
「使わんよ!婚約リングに遺骨は使わんよ!」

夫は目を丸くする。
「え、使わんの?」

「使うのは髪の毛とか、爪とか。
ふたりの髪の毛を合わせて作ることもできるんよ」

夫は急にロマンチックな顔になった。
「え?それ、なんかいいね」

妻は心の中でガッツポーズ。
(よし、第一関門突破)

夫の誤解②「高すぎるじゃろ?天然の3倍って」

妻は正直に言った。
「たしかに高い。0.3ctで70万円くらいする」

夫は頭を抱える。
「天然のほうが安いじゃん」

「でもね、メモリアルダイヤモンドは世界でひとつなんよ。
ふたりの思い出を炭素にして作るんよ。
売ることはできるけど、買う人はまずおらん。
つまり、ずっと大切にしてもらえるんよ」

夫は腕を組んでうなる。
「なるほど世界でひとつか」

(第二関門、半分突破)

夫の誤解③「プロポーズでドン引きされるんじゃない?」

妻は笑いながら言った。
「そりゃ、いきなり渡したらドン引きされるよ」

「じゃろ?」

「だから事前にダイヤモンドの話をして、
カタログ取り寄せて、
デザインを一緒に選んで、
炭素素材をこっそり準備して」

夫は驚く。
「そんなに準備するん?」

「そうよ。
いっときの気の迷いじゃないって、伝えるための準備よ」

夫は感心したようにうなずいた。
「なるほどプロポーズって、戦略なんじゃな」

(第三関門突破)

夫の誤解④「窓口って、どこにあるん?」

妻はスマホを見せた。
「日本に6つくらい窓口があるんよ。
担当者と気が合わなかったら別の窓口に変えればいいし」

夫はホッとした顔になる。
「なんか普通の買い物みたいじゃな」

「そうよ。
値段も見積もり出してくれるし、
オトクな買い方も教えてくれるし、
時間も全部説明してくれる」

夫はついに言った。
「なんか思ってたより怖くないな」

(最終関門突破!)

そして、夫婦の結論

夫はコーヒーを飲みながらぽつりと言った。
「ミク、俺が反対してたのって
作り方がよくわからんからだったんじゃな」

妻は笑った。
「そうよ。
知らないものは怖いんよ。
でも知ったら、案外ふつうなんよ」

夫は照れくさそうに言った。
「もし俺がもう一回プロポーズするなら
メモリアルダイヤモンドでもええかもしれん」

妻は目を輝かせる。
「え、ほんと?」

夫は笑った。
「まあ、観覧車は怖いけどな」

ふたりは声を出して笑った。

まとめ

夫が遺骨ダイヤモンドを反対していた理由は
作り方に納得できていなかっただけだった。

  • メモリアルダイヤモンドは遺骨を使わない
  • 髪の毛や思い出の品から作れる
  • 世界でひとつのオリジナル
  • 値段は高いけど、その価値は思い出
  • 窓口は日本に複数あり、相談しながら進められる

知らないから、怖い。
知ったら、ちょっとワクワクする。

夫は今日も言う。
「観覧車は怖いけど、ミクとなら乗ってもええよ」

妻は笑いながら、
その言葉をそっと胸にしまった。

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