遺骨ダイヤモンド33 削らない愛と倍返しの原石

遺骨ダイヤモンド33 遺骨ダイヤモンド
遺骨ダイヤモンド33
はじめに(遺骨ダイヤモンド)

ハートインダイヤモンドでスタッフをしていたことがあります。その時の経験をもとに、わかりやすく物語にしてみました。

登場人物紹介

ミクの夫です。遺骨ダイヤモンドって、うさんくさいので苦手です。

ミクです。お母さんの遺骨をブルーダイヤモンドにしたことがあります。

「なぁ、ママ、今度のお休みにさ、日本の遺骨ダイヤ工場に見学行かない?
職人さんがハチマキ締めて、頑固親父の骨をカンカン叩いてダイヤにしてる姿、ちょっと見てみたいんだよ!」

休日の朝。
夫がまたしても、宇宙規模の勘違いを炸裂させた。

私はコーヒーを置き、ゆっくり言った。

「あなた、前にも言ったでしょ。遺骨ダイヤはアメリカとかスイスとか、海外の巨大ラボで作られてるの。
日本の町工場で骨をカンカン叩いて作ってるわけないのよ」

「えっ、海外製なの!?
じゃあ、出来上がったダイヤを削ってピカピカにするのも海外の職人さん?
もったいないよなぁ削った分の削りカスってどこ行くんだよ」

おっ。
珍しく良いところに気づいた。

💎だから、私はラフカットを選んだのよ

「そうなの。普通のダイヤは丸くするためにガリガリ削るから、どうしても小さくなるのよ」

私はニヤリと笑った。

「だからこそ、私はラフカット(原石のまま)を選んだの。
削らないから、遺骨の炭素を1ミリも無駄にしないし
おかげで先日、我が家にとんでもないご褒美が届いたんだから!」

「ご褒美!?
また、俺に内緒で何か企んだな!」

夫がガタガタ震え出した。

😂勘違い続出!LaughじゃなくてRoughです

「そもそも、パパ、ラフカットって意味分かってる?」

「え?英語のLaughだろ?
ゲラゲラ笑いながらノリでザクザク切ったダイヤのことじゃ」

「そんな陽気なダイヤあるわけないでしょ!
それはLaugh!
遺骨ダイヤのラフはRough(荒削り・自然のまま)よ!」

映画のラフ編集、ゴルフのラフのラフ。

つまりラフカットとは
ピカピカに磨く前の、原石そのものの姿。

🪨ラフカットの見た目はゴツゴツでいびつ

  • 丸くも四角くもない
  • 表面はツルツルしていない
  • 全体的にゴツゴツしている

「えぇーっ!そんな大金払って、ゴツゴツの石が届くの?
普通の丸いダイヤの方が良くない?」

「チッチッチ。
このゴツゴツにこそ、最高のメリットが隠れてるのよ!」

◎メリット①:遺骨を1ミリも無駄にしない&10%オフ

「まずね、大切な遺骨を削らず全部ダイヤにできるの。
しかも、ラフカットは10%オフなのよ」

「えっ!?削らないだけで10%オフ!?」

夫のケチアンテナがビビビッと反応した。

「例えば、0.25ctのオレンジ(42.9万円)をラフで頼むと、
10%オフで38万6,100円になるのよ」

💥そして起きた衝撃のボーナス

「でね、数か月後に届いた鑑定書を見て、私、目玉が飛び出たの」

「なんと、0.25ctで頼んだのに
0.5ctで届いたのよ!!」

「えええええーーーっ!?
2倍じゃん!間違えて届いたの!?追加料金!?返そう!怖い!!」

夫、大パニック。

「落ち着きなさい!
ラボの規約にこう書いてあるのよ」

『注文より大きく仕上がった場合、追加料金はいただきません。
小さかった場合は差額をご返金します』

つまり
ラボは確実に注文サイズを切り出すために、
最初から一回り大きい原石を育ててくれている。

普通ならそこから削って0.25ctにするけど、
私は「削らないで」と頼んだから、
ラボが気合い入れて作った0.5ctがそのまま届いたというわけ。

「ちなみに、0.5ctを普通に頼むと85万8,000円よ?」

「それが38万6,100円で届いたの
実質47万円以上の大得!」

夫は口をパクパクさせていた。

😂夫、皮算用を始める

「ということは
最初から1.0ctで頼んだら、削られずに2.0ct(時価242万円)が届く可能性も?」

「理論上はね。
(※必ず大きくなるわけではありません)」

夫は電卓を握りしめ、無言で計算を始めた。

🧭ラフカットのメリット・デメリット

◎良いところ

  • 遺骨の炭素を余すことなく使える
  • 大きめサイズで届く可能性大
  • カット工程がないので早く届く
  • ゴツゴツの原石が唯一無二で渋い
  • ジュエリー加工しなければ出費が最小限

✕悪いところ

  • リングやペンダントに加工しにくい
  • 後からカットは絶対にNG(宝石店も断る)
  • 飾り棚に置く専用の安置スペースが必要

🔚結び:削らない愛は、天然ダイヤの3倍ロマンチック

「なるほどなぁ
削らずにそのままのボリュームで残せるラフカット、男のロマンだな!」

すっかりラフカットの虜になった夫。

私は笑って言った。

「海外の動画でさ、男性がジュエリーボックスを開けて
Will you marry me?ってプロポーズするじゃない?」

「あるある、ロマンチックなやつな」

「それをね、ラフカットでやるのよ。
ボックスを開けたらゴツゴツの巨大原石がドーン!」

「婚約指輪というか鈍器だろそれ!」

我が家の遺骨ダイヤ計画。
削らない愛と、ちゃっかり得した大粒ボーナスの精神を叩き込まれた夫は、今日も電卓片手に

「俺が1.5ctで頼んだら3ctになるのか?」

と、ありもしない巨石の皮算用を続けている。

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