発達支援19:安全・衛生は特性理解から始まる

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発達支援19
はじめに(発達支援)

今回は就労継続支援B型作業所トテチテタでのお話です。お楽しみに!

登場人物紹介

タダシです。就労継続支援B型トテチテタの職業指導員です。

トテチテタの木工室。
今日もタダシさんは、作業台の前でそっと眉をひそめていた。

(最近、ちょっとヒヤッとする場面が増えとるんよなぁ)

そう、木工室では、

  • 軍手をつけ忘れて作業している
  • ノコギリの刃に手が近づきすぎている
  • ボンドを素手で触ってしまう
  • 手洗いを忘れて昼食に向かう

といった、安全・衛生の小さなトラブルが続いていた。

これは不注意ではなく、
特性によるボディイメージの弱さや危険予測の難しさが原因だった。

🪵事件はタクミさんから始まった

タクミさんが、木材を切ろうとしていた。

タダシさんはふと気づいた。

(あれ?軍手をつけてない)

「タクミさん、軍手は?」

「えっ、つけるんでしたっけ?忘れてました!」

タクミさんは悪気ゼロ。
ただ、「軍手をつける理由」が頭に残りにくいだけだった。

さらに、

タクミさんはノコギリを動かしながら、
刃のすぐ近くに手を置いていた。

「タクミさん!手が近いよ!」

「えっ、そうなんですか?気づきませんでした」

タダシさんはハッとした。

(これは安全・衛生の具体指導が必要じゃ!)

🧼タダシさん、ルールを体で分かる形にする

タダシさんは、木工室の壁に大きな掲示を作った。

トテチテタの安全ルール(理由つき)

  1. 軍手をつける理由
    手を切らないため
    木材のささくれから守るため
    ボンドが手につかないため
  2. ノコギリの刃から手の幅2つ分離す理由
    刃が跳ねたときにケガを防ぐため
    手が近いと危険に気づきにくいから
  3. ボンドは道具で塗る理由
    皮膚が荒れることがある
    手につくと作業が止まる
  4. 作業後は必ず手洗いする理由
    木くず・ボンド・汚れを落とすため
    食事の衛生を守るため

ミキさんが掲示を見て言った。

「理由が書いてあると、覚えやすいですね!」

タダシさんはうなずいた。

「そうなんよ。なんで必要かが分かると行動が変わるんよ」

🧩タダシさん、さらに視覚的な安全ラインを導入する

タダシさんは赤いテープを取り出し、
作業台に貼り始めた。

安全ライン(赤テープ)

  • ノコギリの刃からここより手を出さないライン
  • ボンドを置く危険物ゾーン
  • 刃物を置く注意ゾーン

タクミさんは赤いラインを見て言った。

「これ、分かりやすいですね!手を出しちゃいけないんだ!」

タダシさんは心の中でガッツポーズ。

(視覚化は安全にも効くんじゃなぁ)

🌟効果はすぐに現れた

翌日。

タクミさんは軍手をつけてから作業台に向かった。

「軍手つけました!理由も覚えてます!」

ミキさんは赤いラインを見ながら、
ノコギリの刃から手を離して作業していた。

カズさんはボンドを道具で塗りながら言った。

「手につかないと作業が止まらないですね!」

ユウタさんは作業後に手洗いしながら言った。

「これでお昼ごはんも安心です!」

タダシさんは胸が熱くなった。

(安全って、特性理解から始まるんじゃなぁ)

🧠タダシさんの学び

危険行動は注意不足ではなく特性による見えにくさ。
視覚化・理由づけ・距離の基準を示すことで、安全は守られる。

安全と衛生は、支援の土台だった。

トテチテタの木工室には、
今日も赤いラインと軍手が、みんなを守っている。

📘発達支援:今日のポイント

  • 発達障害のある人は「危険予測」が難しいことがある
  • ボディイメージの弱さで手の位置が分かりにくい
  • 安全は「視覚化」「理由づけ」「距離の基準」で支援する
  • 衛生は「行動の意味」を伝えることで定着する

おしまいに(発達支援)

タダシです。

まだまだ、修行が足りませんね。

トホホ、です……(泣

この物語は、こちらの就労継続支援B型事業所「ふるーる」をモデルにして作成しています。Googleマップ

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