トテチテタの木工室。
今日もタダシさんは、作業台の前で静かに考えていた。
(みんな、作業は上手になっとる。
でも本番の職場に行くとなると、不安が出るんよなぁ)
そう、利用者さんたちは作業の力はついてきたものの、
知らない場所で働くというだけで緊張してしまう。
これは特性のある人にとって自然なこと。
環境が変わると、力が発揮しづらくなるからだ。
そこでタダシさんは決めた。
(よし職場をここに再現してしまおう!)
🪵事件はミキさんから始まった
ミキさんが、木工室の隅で不安そうに言った。
「タダシさん来月、職場見学があるんですよね
知らない場所って、ちょっと怖いです」
タダシさんはうなずいた。
「そうじゃよなぁ。じゃけぇ、まずここで練習しようや」
「ここで職場の練習ですか?」
「そう!トテチテタを職場に変身させるんよ!」
ミキさんは目を丸くした。
🏭タダシさん、木工室を職場モードに変える
タダシさんは、職場の写真を壁に貼り始めた。
- 入口の写真
- 作業台の写真
- 完成品の棚の写真
- 工具の配置図
- 作業手順の掲示物
さらに、職場で使う言葉やルールも貼った。
「おはようございます」
「お願いします」
「終わりました」
「次は何をしますか?」
まるで木工室が職場のミニチュアになったようだった。
🔧職場の流れをそのまま再現する
タダシさんは、職場の1日の流れを
そのままトテチテタで再現した。
職場そっくり・1日の流れ
- 朝礼(挨拶・今日の作業説明)
- 作業開始(職場と同じ配置)
- 休憩(職場と同じタイミング)
- 完成品の提出(職場の棚を再現)
- 終礼(振り返り)
ミキさんは驚いた。
「タダシさんほんとに職場みたいです!」
「そうじゃろ?ここで慣れておけば、本番が楽になるんよ」
🌟効果はすぐに現れた
翌日。
ミキさんは、職場の写真を見ながら作業台に向かった。
「昨日と同じ流れだから安心します!」
カズさんは、職場の棚に似せた完成品置き場に
商品をそっと置いた。
「これ、職場でもできそうです!」
ユウタさんは、終礼で言った。
「職場って怖いと思ってたけど
ここで練習したら、ちょっと楽しみになってきました!」
タダシさんは胸が熱くなった。
(環境を再現するだけで、こんなに自信がつくんじゃなぁ)
🧠タダシさんの学び
人は知らない環境では力を発揮しにくい。
でも知っている環境なら安心して力を出せる。
だから職場を再現すれば、自信が生まれる。
職場再現は、支援の最後の仕上げだった。
トテチテタの木工室には、
今日も職場そっくりの流れの中で、
新しい「できた!」が生まれている。
📘発達支援:今日のポイント
- 職場の環境・流れを事前に体験すると不安が減る
- 環境変化に弱い特性を事前練習で補える
- 実際の職場を再現することで、応用力が育つ
- 自信は「知っている」という安心から生まれる




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