発達支援03:文字が踊って見える

発達支援03 発達支援
発達支援03
はじめに(発達支援)

今回は就労継続支援B型作業所トテチテタでのお話です。お楽しみに!

登場人物紹介

タダシです。就労継続支援B型トテチテタの職業指導員です。

広島市の就労継続支援B型作業所「トテチテタ」。
今日もタダシさんは、木工室で宮島のお土産品づくりを見守っていた。

木の香りがふわっと漂う、
なんとも落ち着く場所だ。

今日の主役は「文字が苦手」なミキさん

ミキさんは、作業の説明書を読むのが苦手だ。

タダシさんが渡した手順書を見つめて、
しばらく固まっている。

「ミキさん、どうしたの?」

「文字が、踊って見えるんです」

タダシさんは思わず聞き返した。

「踊る?」

「はい。なんか、ひらがなが盆踊りしてて
どれがどれか分からなくなるんです」

(そんなことあるんだ!)

タダシさんは驚きつつ、
水面下の理由を探ることにした。

水面上だけ見ると「説明書が読めない人」

タダシさんは、目に見える行動だけを見ていた。

説明書を読むのに時間がかかる
作業の開始が遅い
間違いが多い

(どうしたらいいんだろう)

焦る気持ちが先に立つ。

水面下には「文字情報が苦手」という特性があった

昼休憩のとき、ミキさんがぽつりと言った。

「文字を読むと、頭の中で形が作れないんです。
ひらがなを見ても、作業のイメージが浮かばなくて」

タダシさんはハッとした。

(文字だけではイメージができないタイプだったんだ!)

水面下には、

文字の読み取りが苦手
文字情報だけではイメージができない
説明書が情報の塊に見える

という特性があった。

タダシさん、改善策を考える(そしてまた少し失敗する)

翌日、タダシさんは張り切って
「写真つきの説明書」を作った。

しかし

「タダシさん、この写真なんか怖いです」

(また!?)

タダシさんが撮った木材の写真が、
なぜかホラー映画のワンシーンみたいになっていた。

「いやいや、これは木材の断面で
なんでこんな暗く写るんだろう」

タダシさんは自分の撮影技術の水面下に気づいた。

それでも、改善は進む

タダシさんは写真をやめ、
明るい場所で撮った「手順の一枚絵」を作った。

①木材を置く
②端を合わせる
③ネジを入れる

これを一枚の図にまとめた。

すると

「これなら分かりやすいです!」

ミキさんは、
作業の取り掛かりがスムーズになった。

タダシさんの学び

タダシさんは思った。

文字が読めないのは、やる気の問題じゃない。
文字情報だけではイメージができないという水面下の理由がある。
その人に合った伝え方を探すことが大事なんだ。

トテチテタの木工室には、
今日も木の香りと、
ゆっくりと前に進む人たちの物語が流れている。

おしまいに(発達支援)

タダシです。

まだまだ、修行が足りませんね。

トホホ、です……(泣

この物語は、こちらの就労継続支援B型事業所「ふるーる」をモデルにして作成しています。Googleマップ

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