トテチテタの木工室。
今日もタダシさんは、作業台の前で腕を組んでいた。
(みんな、作業はできるんじゃけど…なんでそうするのかが伝わっとらん気がするんよなぁ)
そう、最近よく起きるのが――
「理由が分からないまま行動してしまう」という小さなトラブル。
🪵事件はミキさんから始まった
ミキさんが、完成した木のキーホルダーを持ってきた。
「タダシさん、できました!」
タダシさんは受け取って、裏側を見た。
(あっ…名前シールが真ん中に貼ってある…)
「ミキさん、名前シールは右下に貼るんよ」
「えっ、なんでですか?真ん中のほうがかわいいと思って…」
ミキさんは本気でそう思っていた。
タダシさんはハッとした。
(そうか…右下に貼る理由を伝えてなかったんじゃ)
📘暗黙のルールは見える化しないと伝わらない
タダシさんはホワイトボードを持ってきて、
大きくこう書いた。
名前シールは右下に貼る理由
- お客さんが手に取ったときに見やすいから
- 中央はデザインの邪魔になることがあるから
- 商品を並べたときに統一感が出るから
ミキさんは目を丸くした。
「なるほど…そういう理由があったんですね!」
「そうなんよ。かわいさも大事じゃけど、
お客さんがどう見るかも大事なんよ」
ミキさんはうなずいた。
🌈タダシさん、暗黙ルールを全部見える化する
タダシさんは、木工室の壁に
トテチテタのルール(理由つき)
という大きな掲示を作った。
そこには――
工具は元の場所に戻す理由
→次の人がすぐ使えるから
完成品は緑ゾーンに置く理由
→作業場が散らからないから
ボンドは少量だけ使う理由
→はみ出すと商品にならないから
ヤスリは一定方向に動かす理由
→傷がつかないから
など、すべての暗黙のルールが
理由つきで書かれていた。
🌟効果はすぐに現れた
翌日。
ミキさんは名前シールを右下に貼りながら言った。
「理由が分かると、守りやすいですね!」
カズさんは工具を片付けながら言った。
「次の人のためなんですね。なるほど!」
ユウタさんはボンドを少量だけ使いながら言った。
「理由が分かると、やりすぎなくて済みます!」
タダシさんは胸が熱くなった。
(理由って、こんなに人を動かすんじゃなぁ)
🧠タダシさんの学び
暗黙のルールは、伝わらない。
でも理由つきのルールなら、誰でも納得して守れる。
理由は、支援の最強ツールだった。
トテチテタの木工室には、
今日も理由が分かる安心が広がっている。
📘発達支援:今日のポイント
暗黙のルールは理解しづらい
行動の理由を説明すると、納得して行動できる
ルールの意味が分かると、継続して守りやすい
見える化は、誤解やトラブルを減らす




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