「おーい!ちょっと。デジタルスケール持ってきてくれ!
じいちゃんの遺骨、これ一体、何グラムあるんだ!?」
土曜の昼下がり。
リビングに夫の焦った声が響いた。
テーブルの上には骨壺。
その前で、真剣な顔で覗き込む夫。
どうやら最近話題の遺骨ダイヤモンドに興味を持ったらしい。
夫、突然の計量モードに突入
「ええっと、最低60g必要なのか。
もし、足りなかったらどうする?
じいちゃんの服とか眼鏡も混ぜていいのか?
衣類なら2gでいいって書いてあるぞ!
おい、この遺骨、あと何グラム足りないんだ!?」
骨壺を抱えて右往左往する夫。
妻はため息をついた。
(理系脳のくせに、肝心なところでポンコツ)
妻はそっと骨壺を取り上げ、
優しく、しかしキッパリと言った。
「あなた、落ち着きなさい。
量れなくても大丈夫よ。
それよりカラー選択とサイズ指定、ちゃんと見た?」
夫は固まった。
「え?カラー?サイズ?
無色透明の一番高いやつにするのか?」
妻はニヤリ。
「いいえ。私たちの選択肢は最初からこれ一択。
ファンシーオレンジの0.1ctよ。」
なぜ、ファンシーオレンジなのか?
夫は目を丸くした。
「オレンジ!?なんで、透明じゃないんだ?」
妻は説明を始めた。
「オレンジはね、窒素が少し入ることで自然に発色するの。
着色じゃなくて、科学の神秘よ。
しかも、温かみがあって、故人の個性が出るの。」
夫はしみじみ言った。
「じいちゃん、ひだまりみたいな笑顔だったもんな
じいちゃんカラーか」
なぜ、0.1ctなのか?
夫はまた言う。
「サイズはどうする?男は2カラットだろ!」
妻は即、ツッコミ。
「バカ言わないの。
毎日身につけるんだから、0.1ctが一番いいのよ。」
0.1ctは約3mm。
- 職場で浮かない
- スーパーでも気軽につけられる
- 冠婚葬祭でも上品
- 日常に完全に溶け込むサイズ
「もし、誰かに、素敵なダイヤですねって言われたら?」
夫は困った顔。
「ええっと。じいちゃんなんだって言うのか?」
「そうよ。
どこでも、自然にじいちゃんを登場させられる。
それが3mmの優しさなの。」
ミニダイヤペアに浮気しそうになる夫
「待てよ!
ホームページにミニダイヤモンドペアってあるぞ!
2個同時に作れるならオトクじゃないか!?」
妻は冷静に言った。
「確かに、家族で形見分けしたいならいいわね。
でも、今回は0.1ctのオレンジを1石よ。」
そして、値段を見て固まる夫
妻はスマホを見せた。
「ファンシーオレンジ0.1ctは31万9千円。
リングを付けるなら合計40万7千円よ。」
夫は絶句した。
「40万7千円!」
妻は続けた。
「でもね、お墓を新しく建てると平均160万円。
それよりずっと安くて、毎日一緒にいられるのよ。」
夫は静かにうなずいた。
申し込む前のポンコツ夫でもできる、チェック
妻は指を立てた。
「申し込む前に、これだけは確認してね。」
- 日本語が通じる窓口か
- 親身に対応してくれるか
- 作業が遅すぎないか
「まずは、資料を送ってくださいって、お願いするの。
対応が悪かったらやめればいいだけ。
6社もあるんだから、親切な窓口はすぐ見つかるわ。」
夫は感心した。
よくある疑問を妻が先回りして解決
Q.遺品が少なくても大丈夫?
→布やプラスチックなら2gでOK。
→写真+あなたの髪の毛でも作れる。
Q.ペットの遺骨でも作れる?
→もちろん。手元供養として人気。
Q.持ち歩かないといけない?
→飾っておくだけでも立派な供養。
Q.骨壺ごとダイヤにできる?
→できる。部屋もスッキリする。
夫は驚いた。
「そんなに自由度高いのか!」
最後に:大事なのは量より気持ち
妻は優しく言った。
「遺骨の量を量ることより、
どうやって、じいちゃんを偲んでいくかが大事なのよ。」
夫はデジタルスケールをそっと片付けた。
「そうだな。
これで毎日、じいちゃんと一緒にいられるなら、
心穏やかに過ごせそうだ。」
妻は微笑んだ。
「じゃあ、今夜、みんなが集まったら相談しましょう。
0.1ctのオレンジ色ダイヤの件。」
夫は優しく頷いた。
我が家の新しい供養の形が、
ほんのり温かいオレンジ色に輝き始めた瞬間だった。





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