第54話 みわさんの綺麗好きでピカピカに

悩んでもいい第54話 サンタ第2工房
悩んでもいい第54話
はじめに(サンタ第2工房)

この物語は、私が大好きな木のおもちゃ屋さんをモチーフにして作成しました。主人公のミクさんは、妹の孫の名前からつけています。お気に入りに追加していただけたらうれしいです。

登場人物紹介

職人見習のタダシです。

サンタ第2工房のミクです。

広島駅前徒歩8分。
サンタ第2工房の朝は、木の香りと少し散らかった作業台から始まる。

ミクさんは、解約した倉庫から持ち帰った在庫を店頭に並べていた。
積み木、端材、古い看板、木のパーツそして、なぜか鉄板まで。

「ミクさん、これ鉄板ですよね?」

みわさんは、眉をひそめていた。

「そうなの!倉庫の奥から出てきたのよ。今世紀最大の発見じゃない?」

「発見って。まあいいけど、ここ、木の粉がすごいわよ。掃除するからどいて」

みわさんは、ミクさんが言う前にモップを持って動き始めた。

🧽綺麗好きというより潔癖の天使

みわさんは、サンタ第2工房が開店したときからの仲間だ。
性格はミクさんと真逆。

  • 散らかっているとすぐ片付ける
  • 台所のスポンジの位置がズレていると直す
  • ゴミ箱の袋が少しでも浮いていると交換する

ミクさんは、そんなみわさんを頼もしく思っている。

ただし――

「ミクさん、あの職人、態度悪くない?
あのひと、最低ね」

みわさんは、職人さんの横柄な態度に容赦がない。

ミクさんは苦笑しながら答える。

「取引先だから、あまり言わないでね」

「わかってるわよ。でも最悪よ」

🚗みわさんはお使い担当でもある

ミクさんが運転をやめてから、
ちょっとした納品や銀行の窓口巡りは、みわさんも担当するようになった。

社用車はないので、タイムズカーシェアを使う。

広島駅周辺はカーシェアが多いので、みわさんはギリギリまで予約しない。

しかし――

「ミクさん!今日、タイムズ全部埋まってたのよ!
どういうこと!?」

「どういうことって、みわさん、予約してなかったんでしょ」

「そうだけど!広島駅周辺なら絶対空いてると思うじゃない!」

ミクさんは笑いながら、
「まあ、そういう日もあるわよ」と肩をすくめた。

👀みわさんが最近気づいていること

みわさんは、タダシさんと話すことはほとんどない。
ただ、最近よく工房に来るなとは思っている。

ある日、ミクさんが言った。

「みわさん、タダシさんね、昨日こんなことしてくれたのよ」

「へえ。あの人、最近よく来るわよね」

「そうなの。仕事が丁寧で助かってるのよ(ときどき、雑だけど)」

みわさんは、興味があるような、ないような顔でうなずいた。

「ふーん。まあ、いいんじゃない?」

🧹みわさん、今日も工房をピカピカにする

夕方。
タダシさんが工房に顔を出すと、みわさんが台所でスポンジを交換していた。

「こんばんは、みわさん」

「あ、どうも。ここ、汚れてたから掃除してるの」

タダシさんは少し驚いた。

「いつも綺麗ですね」

「ミクさんが散らかすからよ。あなたも散らかさないでね」

「は、はい」

ミクさんは奥から笑いながら出てきた。

「みわさん、ありがとう。助かるわ」

「いいのよ。私、散らかってると落ち着かないから」

🌙ミクさんは、みわさんの存在がありがたい

閉店後。
ミクさんは、みわさんが整えてくれた工房を見渡した。

「ほんと、みわさんがいてくれてよかったわ」

タダシさんも静かにうなずいた。

「みわさん、すごいですね。工房がいつも綺麗で」

「でしょ?でも、経営のことには口出ししないのよ。
そこは私と相性がいいの」

ミクさんは笑った。

「まあ、いろいろあるけど、いいチームよね、私たち」

工房には、木の香りと、三人のゆるい関係性が心地よく漂っていた。

おしまいに(サンタ第2工房)

タダシです。読んでいただいて、ありがとうございます!

ミクです。今日も一日お疲れ様でした。

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