神様が見えない06|神様を信じる?

ベツレヘム 神様が見えない
ベツレヘム
はじめに(神様が見えない)

以前書いていたブログ「神様が見えない」からリメイクして転載いたしました。

登場人物紹介

ミクの夫です。こんばんは!

ミクです。あなた、今日は何をやらかすのかしら?

「お父さん、ちょっと聞きたいんだけど」

夜の10時過ぎ。リビングのテーブルでノートを広げ、「信じるとは応援すること」「神様の人気投票」「冷蔵庫のアイスと行方不明のパパ」と、独特すぎる箇条書きを真剣な顔で書き連ねていた私に、ミクが温かいほうじ茶を差し出しながら声をかけてきた。

「さっきから、私は神様を応援しています!とか、人気投票で清き一票を!って、一人で何の選挙演説を開いているの?」

「ふふふ、妻よ。よくぞ聞いてくれた」

私はほうじ茶を一口すすり、どこかの哲学者かのような眼差しで語り始めた。

「神様を信じるということの本質について思索していたのだよ!テストの合格や冷蔵庫のアイスを信じるのと、どうなるか分からない未来を信じるのは違うのだ!信じるとは、対象を心から応援するということなのだよ!だから私は神様はいると胸を張って答え、神様に清き一票を投じて応援し続けているのだ!」

私が熱っぽく「信じる=応援説」と「神様への投票」を語り尽くすと、妻はほうじ茶をすすりながら、じとーっとした目を向けた。

「へぇ。信じるとは相手を応援することねぇ」

「うむ!応援の気持ちこそが、信じるという行為の尊い真理なのだよ!」

「じゃあ、お父さん。先週、私が今月からお互いお小遣い内でやりくりして節約しましょうねって言ったとき、俺は妻の家計管理の手腕を心から信じている!って熱弁を振るいながら、自分の毎月のお小遣いアップ交渉をウヤムヤにして応援側に回ろうとしていたのは誰かしら?」

「えっ?」

妻はニコニコしながら、家計簿と電卓を指さした。

「神様を応援して清き一票を投じる前に、まずは自分のお小遣いの範囲内でやりくりするって約束を信じさせてほしいんだけど?私を応援するフリをして、自分だけ節約の努力から逃げようとしていなかった?」

「ぐっ!な、なぜそれを!あれは決して逃避ではなく、妻のやりくり上手な才能を100%信頼し、心からエールを送っていたのであって!」

痛いところを突かれ、私は大汗をかいて言葉に詰まる。

「神様にエールを送るのもいいけれど、まずは目の前の妻の節約計画に協力して、自分のお小遣い帳をしっかりつけなさいな」

妻の容赦ないツッコミに、私は完全に降参した。

「御意。ただちに今月のお小遣い帳を付けはじめ、口先だけの応援ではなく、具体的な節約という行動をもって信頼に応えてまいります」

「信じる」という言葉の深遠な意味に思いを馳せつつも、己の調子の良い言い訳をあっさり見抜かれて苦笑いする私。
妻の愛あるツッコミに感謝しながら、私はノートを閉じ、我が家の平和とお財布のヒモを守るべく、静かにほうじ茶を飲み干すのだった。

おしまいに(神様が見えない)

今回もトホホ……な、結果でしたね。愉しんで頂けましたか?

私のサンタ第2工房もよろしく!

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