発達支援08:興味ゼロの作業

発達支援08 発達支援
発達支援08
はじめに(発達支援)

今回は就労継続支援B型作業所トテチテタでのお話です。お楽しみに!

登場人物紹介

タダシです。就労継続支援B型トテチテタの職業指導員です。

広島市の就労継続支援B型作業所「トテチテタ」。
今日もタダシさんは、木工室で宮島のお土産品づくりを見守っていた。

木の香りがふわっと漂う、
なんとも落ち着く場所だ。

のはずなのだが。

今日の主役は「興味が持てない」ソウタくん

ソウタくんは、作業に興味が持てないタイプだ。

木材を前にして、
まるで未知の生命体を見るような目をしている。

「ソウタくん、今日はこのパーツを」

「あんまり興味ないんですよね」

(興味ないって、はっきり言うタイプだ!)

タダシさんは少し焦った。

水面上だけ見ると「やる気がない人」

タダシさんは、目に見える行動だけを見ていた。

  • 作業に取り掛からない
  • ぼーっとしている
  • 進みが遅い

(どうしたらいいんだろう)

焦る気持ちが先に立つ。

水面下には「意味づけができない」という理由があった

昼休憩のとき、ソウタくんがぽつりと言った。

「この作業、何のためにやってるのか、分からなくて
ただ木を削ってるだけだと、やる気が出ないんです」

タダシさんはハッとした。

(興味がないのは怠けじゃなくて意味が見えないからだったんだ!)

ソウタくんは続けた。

「誰が使うのかとか、どこに置かれるのかとか
そういうのが分かると、ちょっとやる気出るんですけど」

水面下には、

  • 作業の意味が分からない
  • 目的が見えないと興味が湧かない
  • 完成形がイメージできない
  • 誰のためになるかが分かると動ける

という理由があった。

タダシさん、改善策を考える(そしてまた少し失敗する)

翌日、タダシさんは張り切って
「お土産品の完成写真」を見せようとした。

しかし

「タダシさん、この写真なんか怖いです」

(また!?)

タダシさんが撮ったお土産品の写真が、
なぜか怪談の表紙みたいになっていた。

「いやいや、これは宮島の飾りで
なんでこんなホラー感が」

タダシさんは自分の写真の水面下に気づいた。

それでも、改善は進む

タダシさんは写真をやめ、
実物のお土産品を持ってきた。

「ソウタくん、これが完成形だよ。
観光客の人が手に取ってくれるんだ」

すると

「え、これになるんですか?
なんか急にやる気出てきました」

さらに、

  • どこで売られているか
  • どんな人が買うのか
  • どんなふうに飾られるのか

を説明した。

すると

「じゃあ、丁寧に作らないとですね!」

ソウタくんは、
作業に取り組む時間がぐっと増えた。

タダシさんの学び

タダシさんは思った。

興味が持てないのは、やる気の問題じゃない。
意味づけができないという水面下の理由がある。
作業の目的や完成形を伝えることで、やる気は自然に生まれる。

トテチテタの木工室には、
今日も木の香りと、
ゆっくりと前に進む人たちの物語が流れている。

おしまいに(発達支援)

タダシです。

まだまだ、修行が足りませんね。

トホホ、です……(泣

この物語は、こちらの就労継続支援B型事業所「ふるーる」をモデルにして作成しています。Googleマップ

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