発達支援09:誤解が誤解を呼ぶ

発達支援09 発達支援
発達支援09
はじめに(発達支援)

今回は就労継続支援B型作業所トテチテタでのお話です。お楽しみに!

登場人物紹介

タダシです。就労継続支援B型トテチテタの職業指導員です。

広島市の就労継続支援B型作業所「トテチテタ」。
今日もタダシさんは、木工室で宮島のお土産品づくりを見守っていた。

木の香りがふわっと漂う、
なんとも落ち着く場所だ。

のはずなのだが。

誤解されやすいレンくん

レンくんは、言葉が少なく、
表情もあまり変わらないタイプだ。

そのせいで

「レンくん、怒ってる?」
「なんか機嫌悪そうじゃない?」

と、周りから誤解されることが多い。

今日も、木工室の隅で
カズさんがぼそっと言った。

「レンくん、なんか冷たいよなぁ」

(あ、また誤解が始まった)

タダシさんは少し焦った。

水面上だけ見ると「冷たい人」「無愛想な人」

タダシさんは、目に見える行動だけを見ていた。

  • 表情が少ない
  • 言葉が少ない
  • リアクションが薄い

(どうしたら誤解が減るんだろう)

焦る気持ちが先に立つ。

水面下には「意図の伝わりにくさ」があった

昼休憩のとき、レンくんがぽつりと言った。

「怒ってないんですけど、
どう反応したらいいか、分からなくて」

タダシさんはハッとした。

(誤解されるのは性格じゃなくて特性だったんだ!)

レンくんは続けた。

「表情を作ろうとすると、
逆にぎこちしくなってしまって
どうしたらいいか分からないんです」

水面下には、

  • 表情の作り方が分からない
  • 反応のタイミングが分からない
  • 過去の経験で間違った反応を怖がっている
  • 意図は優しいのに伝わりにくい

という理由があった。

タダシさん、改善策を考える(そしてまた少し失敗する)

翌日、タダシさんは張り切って
「表情の練習」を提案した。

しかし

「レンくん、まずは笑顔の練習から
タダシさんがやってみるね!」

にこっ(タダシさんのぎこちない笑顔)

「タダシさん、それ怖いです」

(また!?)

タダシさんの笑顔が、
なぜかホラー映画の登場人物みたいになっていた。

「いやいや、これは笑顔で
なんでこんな怪しい感じに」

タダシさんは自分の表情の水面下に気づいた。

それでも、改善は進む

タダシさんは表情練習をやめ、
誤解が起きにくいコミュニケーションを考えた。

  • レンくんの意図を言語化して補う
  • 周囲に「レンくんは怒ってないよ」と伝える
  • レンくんが話しやすいタイミングを作る
  • 作業の合間に短い会話を入れる

すると

「レンくん、さっきのは、ありがとうって意味だよね?」

「はい、そうです」

「ほら、カズさん。レンくん、怒ってないよ」

「え、そうなん?よかった〜」

誤解が少しずつほどけていった。

タダシさんの学び

タダシさんは思った。

人間関係のトラブルは、性格の問題じゃない。
意図の伝わりにくさという水面下の理由がある。
誤解をほどくためには、言語化と橋渡しが大事なんだ。

トテチテタの木工室には、
今日も木の香りと、
ゆっくりと前に進む人たちの物語が流れている。

おしまいに(発達支援)

タダシです。

まだまだ、修行が足りませんね。

トホホ、です……(泣

この物語は、こちらの就労継続支援B型事業所「ふるーる」をモデルにして作成しています。Googleマップ

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